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【CloseUp】小原ゲン昌浩さん「香港で最高の肉の提供スタイルを探究」

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原動力は自身のたゆまぬ探究心

「298 Nikuya Room」「Porker」「Birdie」「GyozaAnD」といった多様な料理店の背後には、小原昌浩さんの「もっとおいしいお肉を提供したい」という思いに由来する、たゆまぬ探究心と香港の地での挑戦の歴史があります。本名よりも、「ゲンさん」と呼ばれ親しまれる小原さんの、その足跡を辿りながら、彼の魅力とその影響力に迫ります。

自身が企画した「肉イベント」がきっかけで香港へ

ゲンさんは、日本の名店「きらく亭」で修業する一方、肉イベント「ニクレボリューション」を東京で自主的に開催するなど、以前から肉の魅力を広める活動に熱心でした。このイベントが縁で、香港に進出する機会を得たといいます。

最初の店舗「298 Nikuya Kitchen」は上環に位置し、小規模ながらも焼肉の美味しさを香港の人々に伝える場として注目されました。

「その当時、香港では焼肉屋があまりなかったんです。これはチャンスだ、美味しい焼肉を知ってもらいたいと思いました」とゲンさんは語ります。店が人気を集めると、より広い店舗を求めて「298 Nikuya Room」を設立。プライベート感を重視した設計で、家族や企業の集まりでも利用しやすい空間を提供しました。

冷凍しない熟成豚を使ったトンカツ店

「298 Nikuya Room」が軌道に乗るとすぐ、ゲンさんは新しい挑戦を続け、次なるプロジェクトとして「Porker」を立ち上げました。

「香港にトンカツ屋って数えるほどしかなかったんですよ。一方で、名古屋の有名な卸会社から、冷凍しない熟成肉を香港に持ち込めることが分かった。これはビジネスチャンスだと思いました。お肉は、熟成することでアミノ酸が増えて旨味が出る。さらに繊維が分解されて柔らかくなる。それが『熟成豚のトンカツ屋』としてのPorkerのこだわりです」

東京の名店での調査を重ね、「油も、3種類の油をオリジナルの配合でブレンドして使用していたり、揚げる温度の徹底など細部まで研究しました。ソースも、キレを重視しつつ、味噌のコクを足したオリジナルです。調査中は相当食べまくり、10キロ太りました」と笑いながら語る彼の姿には情熱が溢れています。

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この記事を書いた人

香港大好き20余年。マラソン超遅ランナー

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