香港で市販されている16種類のおむつクリームの安全性調査！【香港消費者委員会調べ】

香港消費者委員会とは？

香港生活を始めて困ることは、あらゆる生活用品において、当然のことながら日本とは違った品ぞろえ、初めてみるメーカー、商品名が多く、適切な商品選びに苦労する点が挙げられます。そこで、My Hong Kong 編集部 では、香港消費者委員会が発表するさまざまな商品テストの結果をわかりやすくご紹介します！

日本の消費者センターのような機関である消費者委員会(Consumer council)は、定期的に香港内で広く市販されている食品、化粧品、電化製品などの検査を行っており、消費者の安全を守るための注意喚起や専門的な情報の提供をしています。

今回取り上げる調査は「香港内のスーパーやドラッグストアで市販されている16種類のおむつクリーム」です。

消費者委員会のウェブサイトより

保護BB屁股！ 護臀膏標籤．致敏成分要改善 – 消費者委員會

香港で市販されている16種類のおむつクリーム

乳幼児の肌はデリケートで、特におむつや布おむつを使用している乳幼児は、長時間尿や便にさらされるため、保護者は、おむつや布おむつ、おしりふきを慎重に選ぶ必要があります。

また、これらが原因で引き起こされる皮膚の炎症を、予防または緩和する可能性のあるベビー用おむつクリームもありますが、効能成分に注意が必要です。

消費者委員会は、市販されている16種類のおむつクリームを収集し、ラベルをレビューし、記載されている成分を分析しました。

その結果、ほとんどのおむつクリームには、一般的に酸化亜鉛が有効成分として使用されていることが判明しました。また、一部には「治療」などの医療効果が記載されており、香港法第138章「薬毒物条例」の規制対象となる可能性があります。

検査した16種類の製品サンプルの一覧はこちら

それぞれの成分情報を見ると、13種類の製品は米国FDA（米国食品医薬品局）が認可した1～4種類の有効成分が記載されており、そのほとんどが植物由来成分を含有していると記載され、3種類の製品は天然植物由来成分と記載されていました。

酸化亜鉛を含むと表示された製品が12種類

最も一般的な有効成分として酸化亜鉛を含むと表示された製品が12種類ありましたが、これらはいずれもFDAの規定濃度の範囲内でした。他の4種類には鉱物油やワセリン、ラノリン成分が含まれていると表示されていました。さらに、天然植物成分を謳っている製品の中には、キンセンカ(カレンデュラ)、ヒマワリ種子油が含まれているものが多くありました。

複数のアレルゲンも検出

今回の検査では、ベビー用製品や乳幼児用おむつによく使用され、懸念される成分も調査されました。香料及び香料アレルゲン、テルペン、フェノキシエタノール、パラベン類似防腐剤、プロピレングリコールを含む可能性のあるエッセンシャルオイルまたは植物抽出物です。

３割の製品には香料成分が含まれていると表示があり、1～6種類の香料アレルゲンが表示されていました。４種類にはラベンダー、ローズマリー、セージなどのエッセンシャルオイルまたは植物抽出物成分が含まれていると表示されていました。これらの成分には、カンフル、ユーカリ油、メントールなどのテルペン化合物が含まれている可能性があります。

開封後は早めの使用が必要

防腐剤は、フェノキシエタノールとメチルパラベンがそれぞれ1種類に含まれていました。プロピレングリコールが含まれていると表示されたものが2種類ありました。

また16種類のうち、15種類には使用期限が記載されていましたが、残りの1種類には記載されていませんでした。製造日、使用期限、開封後の使用期間が全て記載されていたのは2種類のみでした。開封後の使用期限は6ヶ月から12ヶ月の範囲で、消費者は開封後、指定された期間内に製品を使用する必要があります。

まとめ

1. 酸化亜鉛配合は12製品で最多
2. 香料アレルゲン含有は約3割
3. 天然植物成分は複数製品に記載
4. 防腐剤は2製品に使用あり
5. 使用期限未記載は1製品のみ
6. 医療効果表示は法規制対象の可能性